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導入事例
Mar. 2026

株式会社柳田製作所さま

超・短納期の実現と、事業領域の拡張
極薄板加工技術を通して、共に成長していく
  • 工作加工

(右)執行役員工場長 武田 真治 様

(中)常務取締役 橋本 涼子 様

(左)総務部 システム課 課長 横山 涼介 様

お客様のご紹介

 柳田製作所様は、多種多様な業種にわたる約2,000社もの取引先を抱えるジョブショップです。澁谷工業製レーザ加工機で加工する主力製品の約9割を占めるのが、機械の組み立てや調整に不可欠な「メタルシム」をはじめとする高さ調整用プレート。同社が創業以来、何よりも重んじているのが「受注から2〜3日、最短で当日納品」という超・短納期の死守です。同業他社であれば1週間はかかるような厳しい要求に対しても、決してNOとは言わず、日本のモノづくりの現場を絶対に止めないという使命感を持っておられます。


 同社には以前、外注に頼っていた極薄板加工を自社に取り込むべく当社のレーザ加工機(1号機)をご導入いただきました。そして今回、急増する受注に対応しながら「超・短納期」を維持するため、生産効率を劇的に引き上げる2号機をご導入いただきました。


(左)1号機:SPF3907 / SFX500 (500w) 2019年6月納入

(右)2号機:SPF4125 / SFX2000D (2kw) 2025年12月納入

導入前の課題

極薄板加工の外注依存と「超・短納期」実現への危機感

 私たちが初めてお声がけいただいた際、同社が直面していた最大の壁は、板厚0.1mm未満という極薄板加工を自社で完結できないことでした。既存の高出力機では、極薄板が熱影響によって「スルメのように歪んでしまう」という物理的限界があり、外注に依存せざるを得ない現状があったのです。外注に出せば当然タイムロスが発生し、同社の存在意義である「超・短納期」に大きな支障をきたします。この限界を突破するため、まずは当社の1号機をご導入いただき、極薄板の自社加工化を実現しました。


 しかし、お客様の要求が高度化し、自社で請け負う仕事が増加するにつれて、今度はその1号機に微細加工が一極集中するという新たな壁に直面したのです。限られた設備で多品種を捌くため、材料の載せ替えといった段取り時間が肥大化。「このままでは、お客様が求めている厳しい納期に応えきれなくなるかもしれない」という、現場の焦りと重苦しいジレンマ。私たちも機械メーカーとしてその痛みを我が事として受け止め、次なる解決策を共に模索しました。

導入の決め手

「極薄板特有の熱歪み」を解決する精度と澁谷工業への信頼

 さらなる限界突破の鍵として私たちがご提案したのが、圧倒的な高効率化を叶える2号機の導入でした。すでに1号機をご検討いただいた際、当社の加工サンプルである「0.5mmの穴を持つインボリュート歯車」などを実際にご覧いただき、「当社の極小径ビームなら、極薄板の熱歪みを完全に対応できる」という絶対的な信頼をお寄せいただいておりました。


 今回の2号機は、その証明された加工精度を引き継ぎつつ、広い加工領域(四八サイズ)を持たせることで、材料の載せ替え回数を大幅に削減するという当社からのご提案でした。さらに、これだけ広いテーブルを持ちながらも、限られた工場スペースを圧迫しないコンパクトな設計に収めている点も、私たちがお客様の現場に何度も足を運び、動線を熟知しているからこそ導き出した工夫です。


 「この2台体制になれば、急増する受注を確実に捌きながら、お客様の強みである『超・短納期』を絶対に死守できる」
1号機から共に歩んできた確かな実績と、私たち澁谷工業が持つ確かなノウハウが、さらなる挑戦を進めるきっかけとなりました。


導入の効果

一極集中の解消と、今まで断っていた「未知の領域」からの受注

 現在、1号機と2号機が並列稼働することで、極薄板の微細加工から厚板まで、かつてないカバー範囲と生産スピードが実現しています。懸念されていた1号機への加工の一極集中は解消され、加工に関わる段取り時間が大幅に削減されました。現場の職人の皆様からは「今まで設備の限界で泣く泣く断っていた複雑な仕事が受けられるようになった」「仕事の幅が劇的に広がった」という確かな喜びと活気の声をいただいています。


 また、機械の基本性能だけでなく、当社のサポート体制についても高い評価をいただいております。万が一のトラブルが発生した際にも、「連絡をすれば即日飛んできて復旧してくれる」というスピード感。それは決して「売り切り」の設備屋ではなく、事業の成長を共に目指していく仲間として、生産ラインを守り抜くという当社の姿勢が、お客様の現場に絶対的な安心感をもたらしています。

メーカーと顧客の枠を超え、共に進化していく関係へ

 圧倒的な微細加工技術と、それを支える高効率な生産体制を獲得したことで、同社には現在、約2,000社の既存ネットワークにはなかった「半導体関連」など、全く新しい領域からの見学や引き合いが増加しているようです。新たな市場への挑戦は、当然ながら設備に対する要求のハードルをさらに押し上げます。現場の皆様からは「澁谷さん、ここはもっとこういう使い勝手にならないか」と、ご要望が随時寄せられています。


 私たちはそれらの声からすべて吸い上げなら、ハード・ソフトの両面で意見を交わし応えていく。単なる「メーカーと顧客」という枠を越え、互いの限界を高め合うこの関係性こそが、私たちが目指すダントツ共進化の真髄です。日本のモノづくりを根底で支える同社のさらなる飛躍へ向け、私たちも共に進化していきたいと考えています。