
INTERVIEW
プラント技術本部 プロセスエンジ部
技術Ⅱ課
2023年度 新卒入社
S.E.
小学生の頃、インドのテレビで放送されていた日本のアニメをきっかけに興味を持ち、インターネットなどで調べるうちに、精密な機械や自動車など、工業製品のレベルの高さに魅力を持ちました。「どうしてもこの国で技術を学びたい」。そう決意し、大学で機械工学を専攻した後、日本で働く道を選びました。
しかし、いざ来日してみると、当然ですが分からないことだらけの毎日。日本語をうまく話せないのはもちろん、公的な書類の出し方から、病院の行き方、さらには日々の買い物といった生活のルールまで、日本のやり方を全く知りませんでした。
それでも、焦ることなく安心して働き始めることができたのは、先輩たちのおかげです。「病院への行き方はわかる?」「生活で困っていることはない?」と、仕事以外の生活面から丁寧にサポートしてくれました。言葉や文化の壁があっても、一人の仲間として分け隔てなく受け入れてもらえたことで、私は技術に真っ直ぐ向き合う土台を築くことができました。現在はプロセスエンジ部に所属し、無菌充填システムなどの配管設計や組み立てを担当しています。

私の所属する部署では、毎日16時から短い作業報告会が開かれます。その日つまずいたミスや、図面を見ていて分からなかったことなどを、メンバーと共有するための時間です。
入社直後、図面の専門用語や日本の規格が理解できず、機械の前で立ち尽くしていた時のことです。報告会で翻訳アプリの画面を見せながら「ここの配管の組み立て方が分かりません」と伝えると、先輩は嫌な顔一つせず、すぐに現場へ連れて行ってくれました。「ここはね、こう組むと他の部品と干渉しないんだよ」と、実際の切り替えノズルなどの機械に触れながら、図を書いて丁寧に教えてくれました。言葉が完璧に通じなくても、実物を見ながら同じ目線で教えてもらえる環境は、非常に分かりやすく、理解が深まりました。
何より嬉しかったのは、ここでも「同じチームの仲間」として接してもらえたことです。母国では、会社はただ自分の作業をして帰るだけのイメージでした。困っている人を積極的に助け上げるような習慣はあまりありません。しかしここでは、誰かの疑問やミスを個人の責任で終わらせず、全員の知識を出し合い、次はどうすれば失敗しないかを共に考える。この実直なチームの姿勢こそが、澁谷工業の揺るぎない技術力を支える源泉なのだと実感しています。


先日、インドネシアの現場へ出張し、無菌充填システムの調整とオペレーター教育を行いました。そこで直面したのは、文化や働くマインドの違いです。現地の澁谷工業のローカルスタッフに機械のメンテナンス作業をお願いしても、「それは自分には無理だ」と断られることが何度もありました。日本のようにカッチリとルール通りに進める環境とは異なり、少しでも難しそうだと敬遠されてしまう現実に戸惑うことも少なくありませんでした。
しかし、そこで諦めて帰るわけにはいきません。持ち前の英語力を活かし、「なぜこの作業が必要なのか」を、澁谷工業の細やかな基準に沿って一つひとつ直接教え込みました。同時に、私たちが本社で実践している報告会のような情報共有のやり方や、困った時に助け合う姿勢を少しずつ伝えていきました。
かつて、日本のルールも分からず、ただ先輩たちに助けられる側だった私。これからは、妥協のない澁谷工業の技術を海外のお客さまに直接届ける役割と、国籍や文化の異なる現地のメンバーをつなぐ役割を担っていきたいです。日本と世界をつなぐこの2つの架け橋として、会社のグローバル展開を支え、海外の現場から頼られる存在になっていきます。
