2025年6月期におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や個人消費・設備投資の持ち直しなどにより国内景気は緩やかな回復が見られるものの、構造的な人手不足を背景とした人件費の上昇や原材料価格・エネルギーコストの高騰に加えて、米国の関税政策による世界経済の減速懸念など、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
このような状況のなか、当社グループの連結売上高は1,290億17百万円(前期比11.8%増)となりましたが、メカトロシステム事業が増収減益となったことから、営業利益は137億49百万円(前期比2.7%増)、経常利益は137億73百万円(前期比1.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億52百万円(前期比2.8%増)と微増に留まりました。なお、売上高、利益とも過去最高を更新しました。
パッケージングプラント事業の売上高は、食品用プラントは調味料用充填ラインが減少したものの、国内および海外向け飲料用無菌充填ラインが増加し、また薬品・化粧品用プラントは注射薬バイアル充填ラインや化粧品充填ラインが増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
その結果、売上高は800億81百万円(前期比21.3%増)となり、営業利益は125億74百万円(前期比16.1%増)となりました。
メカトロシステム事業の売上高は、半導体製造装置はEVやスマートフォン向けの設備投資が抑制傾向となったことから減少したものの、医療機器は北米や欧州など海外向けが好調で増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
その結果、売上高は377億65百万円(前期比2.1%増)となりましたが、損益面については、医療機器において、新規に採用した部品の一部に耐久性の問題があったことから交換の実施に伴う費用が嵩んだこと、また半導体関連のプロジェクトにおいて、新規開発要素の高い案件があり想定以上の製造コストと現地費用が発生したことから、営業利益は23億41百万円(前期比28.0%減)となりました。
農業用設備事業の売上高は、柑橘類向けおよび落葉果樹類向け選果選別プラントが増加したものの、蔬菜類向け選果選別プラントが減少したことにより、前連結会計年度に比べ減少しました。 その結果、売上高は111億70百万円(前期比10.1%減)、営業利益は10億42百万円(前期比30.7%減)となりました。
今後の見通しにつきましては、景気はインバウンド需要の継続やAIの普及に伴う半導体需要の回復などのプラス要因がある一方、米国の関税政策の影響や原材料価格・エネルギーコストの増加など、先行き不透明な状況が続くものと見込まれます。
このような状況のなか、次期のパッケージングプラント事業の売上高は、食品用プラントは高水準で推移してきた飲料用無菌充填ラインの受注が一服することで減少するものの、薬品・化粧品用プラントおよび酒類用プラントが既に多くの受注残を抱えており増加することから、全体としては横這いと見込んでおります。
メカトロシステム事業の売上高は、半導体製造装置がAIの普及に伴う需要の拡大が期待できることから、増加を見込んでおります。
農業用設備事業の売上高は、「産地生産基盤パワーアップ事業」および「強い農業づくり総合支援交付金」等の補助事業が継続され、選果選別プラントへの投資が引き続き堅調に推移するものの、増加幅は小幅に留まると見込んでおります。
以上により、次期の連結業績予想は、売上高は1,330億円(当期比3.1%増)と増収を見込んでいるものの、損益面については、①人的投資およびDX推進より固定費が増加すること、②素材・エネルギー価格を中心としたインフレにより原材料価格が上昇すること、③パッケージングプラント事業において、顧客ニーズによりターンキー受注が増加し、受注案件毎に施工範囲が増減するなか、周辺装置となる他社製品をプラントに組み込む割合が増加することで原価率が高まると見込まれること、④農業用設備事業において新本社工場の償却費負担が増加することから、営業利益は130億円(当期比5.4%減)、経常利益は132億円(当期比4.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は93億円(当期比7.5%減)と減益を見込んでおります。